Q.人工樹の歴史は?

A.私たちの知る限りでは1981年にフィリピンで始まったと理解しています。Berde Plants社という会社で、この会社を立ち上げたのが、ドイツの会社が立ち上げたと記憶しています。 それまでは造花のグリーンといえばプラスチック製でいかにも偽物というものでした。 そこで葉の部分にポリエステルの生地を使いそこに葉の写真をプリントしたのです。ちょうどカーテンやシャツに写真をプリントする具合です。 ただなぜフイリピンだったかというと、人件費の問題は当然としてフィリピンはすぐれたデザイナーが多くいました。それと南洋系の幹、例えばベンジャミンとかガジュマルといった自然の幹が容易に手に入ったためです。ただ葉をつくるにはフィリピンは工業大量生産を不得手としていますので、これのみ中国で生産することになったのです。中国は当時自由貿易であった香港が窓口となりましたが、中国ではあっという間に技術がひろがり比較的低価格の投資で事業がおこせるとのことで猫も杓子も人工樹や造花の事業をはじめました。ピーク時では香港での人工樹・造花の取り扱う会社が3000社を超えていたほどです。現在では人工樹や造花が増えすぎたことや、新しい商品の開発がほとんどなされていない等の理由でほとんど縮小しています。

2016年10月03日